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七森茧子

TVアニメ『Angel Beats! 』

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TVアニメ『Angel Beats! 』

4月2日より放送開始するTVアニメ『Angel Beats! 』. 本作のプロデューサーを務める鳥羽洋典さんのインタビューをお届けする. 本作は"人生賛歌"をテーマに、死後の世界で運命に立ち向かう少年少女の姿を描いた物語. 『AIR』や『CLANNAD-クラナド-』、『リトルバスターズ! 』などの作品を手掛けてきた麻枝准さんが脚本を担当し、理不尽な運命を呪う登場人物たちが、神への反抗の末に何を見るのかがつづられていくという. それでは以下で、アスキー・メディアワークスの美少女キャラクター誌『電撃G'sマガジン』の2009年11月号(2009年9月30日発売)に掲載された、鳥羽洋典プロデューサーのインタビューをお届けする. (インタビュー中は敬称略) 鳥羽さんと麻枝さんの出会い――麻枝准には後光が差していた! ――まずは、プロデューサーという役職のお仕事について教えてください. 鳥羽 : "制作"会社におけるプロデューサーは、作ることに特化した人ですね. たとえるなら、陣頭指揮を取る現場監督. それに対して僕のような"製作"会社のプロデューサーは、もう一歩引いた立場から、全体を俯瞰(ふかん)して管理するのが主な仕事です. 『Angel Beats! 』の場合だと、まず企画を立ち上げて、どの媒体でお客様に提供するかを考えます. そして、全体のお金の管理や、宣伝方法のプランニングなどを交えて、アニメの制作会社さんなどにご提案していきます. 僕が麻枝さんに、「一緒にアニメでオリジナル作品を作りましょう」といって口説いたのが、そもそもの始まりですね. ――そこで麻枝准さんを起用した経緯はどのようなものだったのでしょうか? 鳥羽 : 大学を卒業してこの業界に入った時、僕には3つの大きな目標がありました. 1つは宮崎駿さんと仕事をすること. もう1つはガイナックスさんと仕事をすること. そして一番重要なのが、麻枝さんと仕事をすることだったんです. これが一番、人生でやりたかったこと. 僕の人生の集大成(笑). それがかなったんですから、最高の気分ですよ! ――ビジュアルアーツに行って、麻枝さんと初めて会った時の感想はいかがでしたか? 鳥羽 : 緊張しすぎて、どんなことを話したのかほとんど覚えてないです. それだけ麻枝さんがまぶしかった! 間違いなく後光が差していましたね、あれは. 『Angel Beats! 』の話はほとんどしなかったことだけは覚えています. どういうふうに作品を作っているのかとか、あの作品のあのシーンで感動した! とかそんなことばっかり聞いていて(笑). ――麻枝さんも「アニプレックスさんからすごい鍵っ子が来たなぁ」と思われていたそうです(笑). 実際にお会いする前は、麻枝さんに対してどのような印象を抱かれていましたか? 鳥羽 : Keyさんのゲームを遊んでいて、作家性が強い方だという印象があったので、やっぱりご本人も作家っぽいのかなと. いわゆる「気まぐれな性格で、こっちが振り回されちゃう」みたいな(笑). でも実際にお会いして、その印象は180度変わりました. 気さくで、周囲への気配りを忘れない方です. 今では親しくさせていただいていて、うれしいかぎりですね. お会いした当初はA.T.フィールド(編注: Absolute Terror Field. TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』独自の概念で、他者を拒絶する障壁のようなもの)が強かった印象ですが、今は『新劇場版』くらいになったかなぁ(笑). 何もかもみな神作品――鳥羽さん、Key作品をおおいに語る ――鳥羽さんも1人の熱烈な鍵っ子であると伺っています. 『Angel Beats! 』から少し話がそれてしまいますが、その辺についても教えてください. 鳥羽 : 今、Webの 開発日記 やWebラジオ『麻枝准の殺伐RADIO』などで麻枝さんのオタクの師匠"中川くん"が話題になっていますが、実は僕にもオタクの師匠がいまして. サトシという幼なじみなんですけど、そいつがまた、小学校の時からサッカーがうまくて、しかも男前. 女の子にモテモテだったんですよ. さらに高校で県内一の進学校に進学して少し疎遠になったのですが、高校3年生の時に偶然再会したら、プロレスオタク兼ゲームオタクになっていたという(笑). 当時のゲーム業界はプレイステーションとセガサターンが盛り上がっていて、どちらを買おうか迷っていたのですが、彼の強いススメもあって、サターンを買いました. そうしたら、『野々村病院の人々』、『EVE burst error』、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』、『同級生』、『下級生』、『サクラ大戦』と、ギャルゲーが送られてくるわくるわ(笑). ――それまで、ゲームはそれほどするほうではなかったのでしょうか? 鳥羽 : 中学生時代にガイナックスさん制作の『ふしぎの海のナディア』にハマったり、高校生時代に『ママレード・ボーイ』を欠かさず観ていたりと、アニメ好きではあったのですが、ここまで道を踏みはずし... もとい、ギャルゲーに詳しくなったのは、間違いなくサトシの影響です. その流れで、数年後にドリームキャスト版『Kanon』を遊んだのが、Key作品との出会いでした. もう真琴シナリオでボロ泣きしちゃって. みんなでプリクラをするあたりが特にやばかった! そのころはもういい大人なのに、鼻水を垂れ流しながらえぐえぐと泣いちゃったんですよ(笑). こんなに泣いたのは、きっと小学生の時にこっぴどく怒られて以来. 大人になってもこれほど泣けることがあるんだ、というのが一番ショックでした. それで、真琴や舞のシナリオを書いているのが麻枝准という人だと知って. それからは、Keyさんの作品は全部プレイしています. ――それ以降の作品をプレイされたご感想はいかがですか? 鳥羽 : 個人的にはボイスがあるほうが好きなので、Keyさんの作品は基本的にコンシューマー版で遊んでいるのですが、『AIR』を遊ぶ時に、サトシが観鈴は最後にクリアしろというんですよ. まず佳乃をクリアして、その次に美凪、そして最後に観鈴. お前はこの順番でクリアしろと強くいうので、そのとおりに遊んだらまたボロ泣きですよ(笑). ゲームの進行に応じてタイトル画面が夕焼けになったりする細かい演出も秀逸で、感動しっぱなしでしたね. あとは、ゲーム後半をプレイしていて、往人の着替えを選ぶシーンで自分はどうしてステゴザウルスTシャツを選択しなかったのかと、猛烈に後悔したことを鮮明に覚えています(笑). 続く『CLANNAD』も最高のデキでしたね! "AFTER STORY"はいうまでもなく、個人的には美佐枝さんシナリオも最高でした! 詳細にはあえてふれませんが、心に突き刺さりました. あと風子. これもKeyさんらしい、名シナリオでした. ――最新作の『リトルバスターズ! 』もプレイされていますか? 鳥羽 : もちろんです. 『エクスタシー』ともども遊ばせていただきました. 第2部のストーリーは完全に反則でしたね. あとは真人! 真人が理樹に向かって×××を×××シーン(編注: ネタバレ防止のため、一部表現を伏せています! )は、この作品の最大の泣きポイントです. 間違いありません! ――真人がああ見えて実は... という、意外性と感動を同時に味わう屈指の名シーンでしたね. 『リトルバスターズ! 』のテーマである"友情"をもっとも強く感じました. 鳥羽 : そうそう、『Angel Beats! 』も友情分は強めですよ! 仲間との友情、グループでいることの楽しみ... . 男女のわけ隔てなく、みんなでワイワイやる楽しさが描かれてます. これ以上の布陣はない――厳選した鉄壁のスタッフ陣 ――それではいよいよ、今月ついに発表となったスタッフについてもお伺いしていきたいと思います. まずは、制作会社がピーエーワークスになった経緯を教えてください. 鳥羽 : 『DARKER THAN BLACK』や『鋼の錬金術師』のグロス請け(編注: アニメの制作システムの1つ. 作品単位ではなく、話数単位で制作を請けること)をしているころから、いい仕事をする人たちだなと思っていたんです. そんな時に『true tears』の1~3話くらいを観て、衝撃を受けました. 背景やキャラなど、作画は力が入っているし、演出もていねい. 作品を作るということに対しての、真摯(しんし) さがとてもよく伝わってきたんです. あ、ちなみに僕は比呂美が一番好きです. だから、即座に富山のスタジオへ行ってごあいさつをさせていただきました. とはいえ、この時はまだ『Angel Beats! 』の話はしていません. いつかご一緒できたらいいな、という程度のものだったんです. その翌週、麻枝さんに制作スタジオはどうしましょうかと話をしたら、麻枝さんも『true tears』を観ていて、ピーエーワークスさんが気になるとおっしゃるんです. これは"はまったな"と思い、正式にご提案をさせていただきました. ――代表取締役の堀川憲司さんにお会いされたと聞きました. 堀川さんの印象は? 鳥羽 : 物腰がやわらかく、かつ柔軟な思考をお持ちの方だと思いました. こういう企画って、ふつうは渋い顔をされるものなんですよ. 麻枝さんがいくら美少女ゲームで実力派のライターだからといって、アニメでは門外漢ですから. もちろんそれも踏まえて、堀川さんには、この企画はチャレンジングで、リスクがないわけではないことは説明させていただきました. そしてその上で、受けていただけた. 新しいことへのチャレンジを歓迎してくれる、心強い方だと思っています. ――制作スタッフについても教えてください. 鳥羽 : 麻枝さんから、『Angel Beats! 』はギャグを大事にしたいという要望があったので、ギャグができる人というのが第1条件. あとは現場とのバランスですね. 麻枝さんときっちりコミュニケーションが取れるか、ギャグと泣き両方のドラマを描けるか、などを重視して、岸さんに監督をお願いしました. 岸さんはいわゆる"兄貴分"で、現場をまとめるのがとても上手なんです. ピーエーワークスさんは若手スタッフが多いので、牽引力がある人のほうが、現場がまとまるだろうと. 音響監督の飯田さんは、岸さんたっての要望です. 脚本家からシナリオが上がってくると、それを監督やプロデューサーなどが集まって精査する脚本会議、いわゆる"本読み"と呼ばれる作業に入るのですが、麻枝さんが音楽にこだわりをお持ちになっていることから、今回はその本読みから音響監督さんにも来てもらおう、という話になりまして. これはめったにないことなんですが、飯田さんのおかげで、さらに作品のクオリティが上がっていますよ. ――それでは、キャラクターデザイン・総作画監督の平田雄三さんについてもお願いします. 鳥羽 : 平田さんは『天元突破グレンラガン』の制作でご一緒していたのですが、画力があって、しかも描き上げるのが早い人だな、と気になっていた人です. それで、後日『ストライクウィッチーズ』でも総作画監督をされているのを見て、こういうかわいい絵も描けるんだ! と驚きました. 柔軟な絵柄で、燃えも萌えも描ける. もうこの人しか考えられなかったですね. 麻枝さんに相談したら即太鼓判を押してくださって、スタッフに入っていただきました. 穏やかな方で、岸さんとの相性もよく、鉄壁の布陣になったと思っています. キャラデザインも、麻枝さんからのリテイクがほとんど出ませんからね. むしろ平田さんが直々に描いたキービジュアルのラフをメールで送ったら、「テンション上がってきた! 」と返信が来るくらいで(笑). ――現在の制作状況はいかがでしょうか? 鳥羽 : 脚本は、第10話まで決定稿となりました. 9月から、ピーエーワークスさんによる作画も始まっています. 作中のBGMも順調で、皆さんがこれを読んでいる時には、主題歌のレコーディングを終えていると思います. 想定はしていましたが、本当に理想どおりのスケジュールです. この調子でいけば、アフレコ時には絵が完成してますね. 予定どおりにいきすぎていて、逆に怖いくらいです(笑). ――アニメの脚本ということで、麻枝さんが苦労されていることなどはありますか? 鳥羽 : やはり、アニメならではの尺の短さには苦戦されていたようです. 約21分×1クール分に納めるのが本当にもったいなくて. でも、こぼれた部分もそのままお蔵入りにはしません. たとえば、今月から始まるノベルに落とし込んだりとか. ドラマCDなどもできたらおもしろそうですし、なにかしらの形でフォローはするつもり. 麻枝さんが描く『Angel Beats! 』という作品を、きっちり形にしたいと思っています. もちろん軸はTVアニメで、単体で観ても楽しめるものにしますが、他の媒体のどれを取ってもやっぱり単体で楽しい、しかも全部味わえればもっと楽しい. そういう感じにできればと考えています. さらに魅力的になるキャラたち――スタッフが一丸となる"本読み"の力 ――少し話は戻りますが、その本読みについて、もう少しお話を伺えますか. 何人くらいで行っているのでしょうか? 鳥羽 : まず、ピーエーワークスから堀川さんと制作の小柳さん. 監督の岸さんに、音響監督の飯田さん. Keyから麻枝さんと藤井さん. ルブタン スリンルブタン スリングバックグバック G'sさんから担当編集のコアラさん. そして僕という面子で、ギャグのネタを出し合ったりしながら、月2回のペースでやっています. そうやって本読みをしていると、みんなどんどん好きなキャラができてくるんですよ. 『Angel Beats! 』では、当初は大山が人気で、今はTKがすごい人気ですね. "TKと松下は仲がいい"とか、本読みで新しい設定が生まれたりしています(笑). これは、実はとてもいい傾向なんです. 端にいるキャラに光が当たるというのは、作品の軸となる物語がしっかりできたうえで、さらに楽しさを上乗せするにはどうしたらいいか、とスタッフたちが考えた結果なわけですから. たとえば『グレンラガン』の本読みの時は、アーテンボロー(編注: 砲撃担当のクルー. 人の話を聞かず、すぐに主砲をブッ放す特濃キャラ)がスタッフの間で人気でした. 今石さん(編注: 今石洋之さん. 『グレンラガン』の監督)と中島さん(編注: 中島かずきさん. 『グレンラガン』のシリーズ構成)がアーテンボローを大好きになっちゃったのが始まりで、それが伝染して、しまいにはみんながアーテンボローを好きになるという(笑). あの「とりあえずコイツに主砲撃たせとけ! 」という、存在感がある濃いキャラづけは、そういう環境から生まれたものなんです. ――『グレンラガン』のいちファンとして、とてもわかりやすいお話でした(笑). 物語の土台がしっかりできているからこそ、サブキャラの描写にも力が入る... 『Angel Beats! 』も、サブキャラたちから目が離せない作品になりそうですね. それでは、最後に読者へメッセージをお願いします. 鳥羽 : 『Angel Beats! 』は、僕がスタッフを集めて始まった企画です. だから、これが成功したらスタッフ全員の功績で、もしダメだったら、それは僕1人の責任です. それがプロデューサーとしての僕の役割であり、覚悟です. もちろん、自信がないわけではありません. 絶対にKeyファンの皆さんが楽しめる作品にします! これは"KeyファンのKeyファンによるKeyファンのための作品"です. 決してひとりよがりにならず、観てくれる皆さんに喜んでもらえるものを作る. スタッフ一同、それを念頭に置いて頑張っています. 楽しみにしていてください.
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