東日本大震災の地震発生時刻にJR八戸線久慈駅(岩手県久慈市)を出発したものの、すぐに立ち往生した列車(3両)が10日、1年ぶりに本来の目的地だった八戸駅(青森県八戸市)に向けて修復された線路を走った. 17日の全線復旧に備えた試験運転だ. 列車は1年前の11日、定刻の午後2時46分に乗客35人を乗せて久慈駅を出発. 同時に起きた激しい揺れに約1キロ先で緊急停車した. 線路の一部も津波で流されたため車両基地のある八戸駅には向かえず、18日後に久慈駅に戻されていた. この日は久慈駅に遮断機の音が震災後初めて響き、駅に残されていた別の2両を含む計5両が機関車に前後を挟まれて出発.
MBT 靴 車内は1年前のホワイトデーの宣伝や大学のオープンキャンパスを知らせるつり広告が下がったままだった. 線路のそばから多くの鉄道ファンが見送った. 同線は八戸側から順次復旧が進み、残る不通は種市(岩手県洋野町)―久慈間. 坂本勝義・久慈駅長は「線路がつながると、なんだか希望がつながっていくように見えますね」と話した. (国吉美香).